本記事では、AIイラストのプロンプト作成に役立つ基本の切り口と、そのコツをまとめてみました。プロンプトが曖昧だと「なんか違う…」って結果になってしまうこともありますので、本記事で具体的なプロンプト例を交えながら解説していきます。
この記事はAIイラストのプロンプトに関するまとめ記事になります。
各項目にて、関連リンクを貼っていますので、詳細はそちらをご覧下さい!
本記事では、ChatGPT(DALL E3)を用いて画像生成した事例を掲載しています。使い方・導入方法などについては、下記記事に詳しく記載しています。
AIイラストのプロンプト作成のコツ
AIイラストを生成する際にプロンプトを作成するコツは、具体的かつ視覚的にイメージしやすい描写を心がけることです。以下のポイントを押さえると、理想のイラストに近づきます!
- 具体性を持たせる: キャラクターの外見や背景をできるだけ詳細に描写しましょう。
- 感情を加える: キャラクターの感情やシーンの雰囲気もプロンプトに含めることで、より感情豊かなイラストが生成されます。
- スタイルを指定する: イラストのアートスタイルや色彩、特別な効果を明確に指定すると、イメージが一致しやすくなります。
AIイラストのプロンプトの要素一覧
ここからはプロンプトを構成する、各要素の一覧について、解説していきます。主要な要素は下記の6点あります。
AIイラストのプロンプトの主要な構成要素
- キャラクターの外見
- 表情とポーズ
- 背景と設定
- スタイルと技法
- 特殊テーマ
- 具体的なシチュエーション
1. キャラクターの外見
髪型と髪色 (Hairstyle and Hair Color)
髪型や髪色は、キャラクターの印象を大きく左右しますよね。ここでのコツは、髪の質感や動きを具体的に描写することです。「長い黒髪」ではなく、例えば「風になびく長い黒髪」のようなプロンプトとするだけで、大きくリアリティが増します。
髪型に関するプロンプト例:
- ロングヘア (Long hair): 「風になびく長い黒髪 (Long black hair flowing in the wind)」
- ショートヘア (Short hair): 「耳にかかるショートヘア (Short hair bouncing around the ears)」
- ボブカット (Bob cut): 「光を反射するボブカット (A bob cut reflecting light)」
- ツインテール (Twin tails): 「揺れるツインテール (Twin tails swinging from both sides)」
髪型についてのプロンプト例については、下記記事にて詳しく記載しています。
特に前髪について焦点を当てて解説したのが下記記事となっています。
髪色に関するプロンプト例:
- 黒髪 (Black hair): 「艶のある黒髪 (Glossy black hair)」
- 金髪 (Blonde hair): 「輝いている金髪 (Shining blonde hair)」
- 赤髪 (Red hair): 「燃えるような赤髪 (Fiery red hair)」
- 青髪 (Blue hair): 「ミステリアスな青髪 (Mysterious blue hair)」
- ピンク髪 (Pink hair): 「柔らかい色合いのピンク髪 (Soft pink hair)」
目の特徴 (Eye)
目はキャラクターの感情を伝える重要な要素です。プロンプトに「大きな目 (big eyes)」と書くだけでなく、感情や光の反射、ハイライトを追加すると、より深い表現も可能となってきます。
- 大きな目 (Big eyes): 「大きなかわいらしい青い目 (Big, adorable blue eyes)」
- つり目 (Slanted eyes): 「鋭い緑色のつり目 (Sharp, slanted green eyes)」
- たれ目 (Droopy eyes): 「優しい感じのたれ目 (Gentle, droopy eyes)」
- 青い目 (Blue eyes): 「知的さのある青い目 (Calm and intelligent blue eyes)」
- 緑の目 (Green eyes): 「自然を思わせる緑色の目 (Nature-inspired green eyes)」
- 茶色い目 (Brown eyes): 「親しみやすい茶色の目 (Friendly brown eyes)」
- 紫色の目 (Purple eyes): 「ミステリアスな紫の目 (Mysterious purple eyes)」
他にも、目のハイライトに関しては、下記記事にて詳細をまとめています。
また顔全体についての作り方については、下記記事がおすすめです。
服装 (Clothing)
服装もキャラクターの雰囲気を大きく左右します。服の素材感や色合いまで具体的に指定すると、より精密な画像生成ができます。
- カジュアル (Casual wear): 「柔らかなTシャツとジーンズ (Soft T-shirt and jeans)」
- フォーマル (Formal wear): 「シルクの黒いスーツ (Silk black suit)」
- スポーティー (Sporty wear): 「ジャージでのジョギング (Jogging in sporty training wear)」
- 和装 (Traditional Japanese wear): 「鮮やかな色彩の着物 (Vivid-colored kimono)」
- ファンタジーコスチューム (Fantasy costume): 「銀色の騎士 (A warrior in silver armor)」
服装全般については、下記記事にて詳細なプロンプトをまとめています。
アクセサリー (Accessories)
アクセサリーもキャラクターに個性を与える要素です。眼鏡や帽子、ネックレスなどを細かく指定することで、外見にアクセントを加えることが可能です。
- 眼鏡 (Glasses): 「細い縁の眼鏡 (Thin-framed glasses)」
- 帽子 (Hat): 「広いつばの帽子 (A wide-brimmed hat)」
- ヘッドホン (Headphones): 「大きな黒いヘッドホン (Large black headphones)」
- ネックレス (Necklace): 「ダイヤのネックレス (A sparkling diamond necklace)」
特に眼鏡に焦点をあてて、様々なスタイルについて解説した記事が下記になります。
帽子については下記記事で詳細に解説しています。
ネックレス、チョーカーなどのアクセサリー関係は下記記事にてまとめています。
2. 表情とポーズ
表情 (Expressions)
感情描写のためには、顔の表情を細かく指定することが重要です。プロンプトには、感情だけでなくその微妙なニュアンスまでを含めると良いかと思います。
- 笑顔 (Smile): 「心からの笑顔 (A heartfelt smile)」
- 悲しみ (Sadness): 「涙を浮かべた悲しそうな表情 (A sad face with tears in the eyes)」
- 驚き (Surprise): 「目を見開いて驚いた表情 (Eyes wide open in surprise)」
- 怒り (Anger): 「眉をよせて怒っている表情 (Frowning with an angry expression)」
代表的な表情のプロンプト例と、実際の生成画像の例については、下記記事にて紹介しています。
ポーズ (Poses)
キャラクターの動きや姿勢は、ダイナミックさを加えられる点で重要です。プロンプトに具体的なポーズを盛り込むことで、イラストに動きやリアリティが増します。
- 立ちポーズ (Standing pose): 「両手を腰に置いて自信満々に立っている (Standing confidently with hands on hips)」
- 座りポーズ (Sitting pose): 「足を組んで座っている(Sitting on a chair with legs crossed)」
- 歩く (Walking): 「歩きながら周囲を見渡す (Walking, glancing around)」
- 走る (Running): 「勢いよく走る (Running energetically)」
- ジャンプ (Jumping): 「空中で軽やかに跳ねる (Leaping gracefully in the air)」
立っている、座っているなどのポーズ各種に関しては、下記記事にてまとめています。
また、特に手の動きやポージングについては、下記記事にて詳しく解説しています。
全身像や立ち絵を生成する際には、下記記事に注意点やコツをまとめています。
キャラクターの向きについては、下記の3記事にて、顔の向き全体、横顔・後ろ姿に関するプロンプトをまとめています。
3. 背景と設定
場所 (Location)
場所の雰囲気を表現するために、天気や光の描写も追加すると、イラストがよりリアルになります。
- 学校 (School): 「光が差し込む教室 (a classroom flooded with sunlight)」
- 街中 (City street): 「賑やかな、カフェや店が並ぶ街並み(Bustling city street lined with cafes and shops)」
- 公園 (Park): 「緑に囲まれた公園(a park surrounded by greenery)」
- ビーチ (Beach): 「白い砂浜と青い海が広がるビーチ (A beach with white sand and a blue sea stretching out)」
- 山 (Mountain): 「霧に包まれた静かな山 (A peaceful mountain shrouded in mist)」
時間帯と天候 (Time and Weather)
時間帯や天候は、シーンに独特の感情や雰囲気を加えることができます。
- 朝 (Morning): 「柔らかな朝日 (The soft morning sun)」
- 昼 (Noon): 「太陽が高く昇っている (The sun is high in the sky)」
- 夕方 (Evening): 「夕焼けが空をオレンジ色に染めている (The sunset turns the entire sky orange)」
- 夜 (Night): 「星空の下 (Under the starry sky)」
- 晴れ (Sunny): 「青空と明るい陽射し (A clear blue sky with bright sunshine)」
- 雨 (Rainy): 「小雨が降っている (Light rain is falling)」
- 雪 (Snowy): 「雪が静かに降り積もる (Snow is gently falling)」
季節 (Season)
春には桜、冬には雪景色といった季節の要素を入れて、四季の風情を画像に盛り込みます。
- 春 (Spring): 「満開の桜の木 (Cherry blossoms are in full bloom)」
- 夏 (Summer): 「青空の下でひまわりが咲いている (Sunflowers are blooming under the blue sky)」
- 秋 (Autumn): 「紅葉が山道を覆っている (The mountains are covered in autumn leaves)」
- 冬 (Winter): 「雪景色が広がっている (A snow-covered landscape stretches out)」
背景や風景全般のプロンプトに関しては、下記記事にてまとめています。
更に、背景をぼかす方法については、下記記事にて詳しく解説しています。
4. スタイルと技法
アートスタイル (Art Style)
スタイル(画風)を指定することで、生成されるイラストの印象が大きく変わります。アニメ風、手書き風、リアル風などと具体的にプロンプトに記載すると良いです。
- アニメ風 (Anime style): 「シンプルな線のアニメ風イラスト (An anime style illustration with simple lines)」
- マンガ風 (Manga style): 「白黒のコントラストのマンガ風 (A manga style with black-and-white contrasts)」
- リアル風 (Realistic style): 「リアルな描写 (realistic depiction)」
- チビキャラ (Chibi style): 「ちびキャラ風 (in a chibi style)」
- 手書き風 (Hand-drawn style): 「柔らかい色の手書き風イラスト (A hand-drawn style with soft colors)」
様々なスタイルや画風に関しては、下記記事にてまとめて記載しています。
リアル風、手書き風、ちびキャラのそれぞれについては、下記記事に詳細の解説やプロンプト例を記しています。
色彩 (Color Palette)
色彩も作品の雰囲気を大きく左右します。鮮やかな色合いでポップなイラストにするのか、モノクロでシンプルな印象にするのか、色の選択が重要です。
- 鮮やかな色 (Vivid colors): 「鮮やかな色合い (Bright and vivid colors)」
- パステルカラー (Pastel colors): 「柔らかく優しいパステルカラー (Soft and gentle pastel colors)」
- モノクロ (Monochrome): 「洗練されたモノクロ (refined monochrome look)」
- セピア (Sepia): 「懐かしい印象を与えるセピア色 (A sepia tone that gives nostalgic feel)」
特殊効果 (Special Effects)
イラストに独自性を持たせるために、光や影、テクスチャなどの特別な効果を追加するのも効果的です。
- 光の反射 (Light reflection): 「光が髪や肌に反射する (Light reflecting off the character’s hair and skin)」
- 影の描写 (Shadow depiction): 「光と影のコントラスト (contrast between light and shadow)」
- テクスチャ (Texture): 「油絵風の質感 (oil painting textures)」
5. 特殊テーマ
職業 (Occupation)
キャラクターの職業を設定することで、その背景や性格を深く掘り下げることができます。職業に関連するアイテムや道具も含めて描写すると、より説得力が増します。
- 学生 (Student): 「制服を着た学生 (A student in a school uniform)」
- 医者 (Doctor): 「白衣を着た医者が聴診器を手にしている (A doctor in a white coat holding a stethoscope)」
- エンジニア (Engineer): 「作業着を着たエンジニア (An engineer in work clothes)」
- アーティスト (Artist): 「キャンバスで絵を描くアーティスト (An artist painting on a canvas)」
活動 (Activities)
音楽、スポーツ、料理など、キャラクターの活動に関する描写を加えるのも、個性を増すためには有効です。
- 音楽演奏 (Playing music): 「ギターを演奏するミュージシャン (A musician playing guitar)」
- スポーツ (Sports): 「バスケットボールコートでドリブルする選手 (A player dribbling on the basketball court)」
- 料理 (Cooking): 「キッチンにいるシェフ (A chef in the kitchen)」
ファンタジー要素 (Fantasy Elements)
ファンタジーの世界を描写する際に。
- 魔法使い (Wizard): 「杖を手にもつ魔法使い (A wizard with a wand in hand)」
- エルフ (Elf): 「尖った耳を持つエルフが森を歩いている (An elf with pointed ears walking through the forest)」
- ドラゴン (Dragon): 「巨大な翼を広げたドラゴンが火を吐いている (A dragon with massive wings breathing fire)」
6. 具体的なシチュエーション
日常の一コマ (Everyday Moments)
日常のシーンは、キャラクターの親しみやすさを引き出したり、リアリティを高める点で効果的です。
- 朝の準備 (Morning routine): 「朝の光が差し込むキッチンで朝食を準備している (preparing breakfast in a kitchen bathed in morning light)」
- 放課後 (After school): 「体育館でバスケットボールの練習をする学生 (Students practicing basketball in the gym after school)」
特別なイベント (Special Events)
誕生日、クリスマス、ハロウィンなど、を描写することで、特別感を出すことが可能です。
- 誕生日パーティー (Birthday party): 「ケーキを前に座る子供 (A child sitting in front of a cake)」
- クリスマス (Christmas): 「クリスマスツリーの前の子供たち (Children in front of the Christmas tree)」
- ハロウィン (Halloween): 「ハロウィンの夜に仮装する子供たち (Children dressed in costumes on Halloween night)」
複数人のキャラクターを描き分ける方法については、下記記事で紹介しています。
まとめ
本記事では、プロンプト全体について一覧として紹介してきました。AIイラストのプロンプトを効果的に使いこなすためには、詳細な設定と具体的な描写が重要です。この記事で紹介したように、まずはキャラクターの外見、表情、ポーズ、そして背景や時間帯といった要素を、できるだけ具体的にイメージすることが、理想のイラストに近づけるポイントです。
表情やポーズを詳細に記述し、キャラクターの考えや、どのような雰囲気を持っているかを反映させると良いとかと思います。
さらに、背景や季節、天候を追加することで、シーン全体の雰囲気を引き立てることができます。また、アートスタイルや色彩も指定して、イラスト全体の雰囲気を決めるスタイルを明確にすることで、世界観がさらに広がります。
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