今回は、AIイラストにおける目のハイライトについて取り上げていきます。瞳のハイライトを調整して、無くしたり、強調したりすることで、キャラクターの感情やシチュエーションを引き立てることが可能です。具体的なプロンプト例と、生成した画像例を合わせて解説していきたいと思います。
本記事ではChatGPTを用いて画像生成を行っています。やり方や、各種リンクは下記にまとめていますので、こちらもご覧ください。
それでは、以下の4つの観点に分類して、それぞれ説明していきます。
- ハイライトの強調
- ハイライトをなくす
- ハイライトの形状
- ハイライトの色の変更
1. ハイライトの強調
目のハイライトを通常よりも強調したりすることによって、キャラクター自身の輝きやポジティブな感情を持たせるような効果が得られます。以下で、強調の仕方とプロンプトについて説明します。
明るいハイライト
- プロンプト “bright highlight“: 明るいハイライトとすることで、目の輝きを際立たせ、キャラクターの感情を強く表現されます。
上記プロンプトでの生成例:実際に強いハイライトが入っており、通常よりも目の輝きが強調されていますね。
大きいハイライト
- プロンプト “feature large highlight“: ハイライトを大きくすることで、目の存在感を高め、キャラクターに明るく魅力的な印象を与えることができます。
プロンプトでの生成例:こちらも同様にハイライトが強調されています。ただ目そのものも大きくなりやすい点は注意が必要です。
複数のハイライト
- プロンプト “feature double highlights“: 複数のハイライトによって、奥深い印象にします。
実際の生成例:2つのハイライトを導入した例です。
2. ハイライトをなくす
ハイライトをなくすことでも、キャラクターの雰囲気や感情を変わってきます。特に、落ち込んだ感情や、絶望などを表現する際に効果的だと思います。ハイライトを弱める事例も合わせて、プロンプトを紹介していきます。
ハイライトのない目
- プロンプト “with no highlights in eyes“: ハイライトをなくすことによって、影のあるキャラクターや、暗い雰囲気を表現します。
プロンプトを元にした生成例:このようにハイライトが失われた目とすることが出来ます。さらに暗い雰囲気の背景と合わせることによって、何かがあったのかもというストーリー性が出てきて、深みが出るのではないでしょうか。
別の生成事例:こちらは青い目をベースにした事例。このようにプロンプトによっては、ハイライト少な目ではあるものの、ややハイライトが残りがちです。
弱めのハイライト
- プロンプト “with softly blurred highlights“: ハイライトを弱めることによって、キャラクターに優しい印象を与えたりすることが出来ます。
実際の生成例:このようにハイライトがやや抑えられた目になっています。
3. ハイライトの形状
ハイライトの形状を変えることで、インパクトのある個性を出したり、印象を大きく変えるメリットがあります。独特な感じのキャラクターや場面にしたいようなときに使えるかなと思います。
星形のハイライト
- プロンプト “star-shaped highlights in the eyes“: ハイライトを星型に変更することで、幻想的な表情だったり、強い魅力をキャラクターに与えることができます。
実際の生成例:ハイライトとして星型とすると、カリスマ性のあるようなキャラクターになってきますね。
別の生成事例:このように明瞭な星形にならない場合もまあまああります。再現性良く、完全に制御することは少し難しいかもしれません。
ハート型のハイライト
- プロンプト “heart-shaped highlights“: ハイライトをハート型とすることで、キャラクターの可愛さを出したり、ときめいているシーンを表現するのに使えるかと思います。
生成例:ハート形としたもので、何かに夢中になっている感は出せるかと思います。
4. ハイライトの色の変更
ハイライトの色変更も、形状変更と同様に強いインパクトを与えることが可能です。以下で、2つの事例について説明していきます。
金色のハイライト
- プロンプト “with golden highlights in the eyes“: ハイライトを金色にすることで、豪華で高貴な印象を与え、キャラクターにエレガントさを持たせることができます。優雅なキャラクターに使うと良いかもしれません。
実際の生成例:この例では瞳の下側に金色のハイライトが入っています。少し気品が出るような印象になります。
虹色のハイライト
- プロンプト “feature rainbow-colored highlights“: ハイライトを虹色とすることで、幻想的でカラフルな表情になってきます。
実際の生成例:完全に虹色とまではなっていませんが、複数の色からなるハイライトを入れることが出来ています。キャラクターに非現実味が出てくるのではないでしょうか。
応用例:右目と左目で異なるハイライトを入れる
最後に応用的なハイライトの事例についても説明していきます。ここでは、左右の目で異なるハイライトを入れることで、更に個性的なキャラクターを作成する事例を挙げていきます。
①片目に星形のハイライト、もう片目に金色のハイライト
プロンプト:”one eye with a star-shaped highlight, while the other eye has a golden highlight”として生成した例です。このように左右で異なるハイライトを持たせることで、個性的かつ神秘的な雰囲気のキャラクターとなるかと思います。
以下は上手くいかなった事例。片目のハイライトが強調されすぎていますし、もう片目もプロンプトが反映されていません。何らかの能力を発現するようなシーンだったら良いかもしれませんが…。
②片目だけに赤色のハイライト
こちらも同様に片目だけに赤いハイライトを入れたものです。こちらも不思議な印象をキャラクターに持たせられるものかと思います。
ハイライト調整の注意点
ここまで生成事例を見てきましたが、ハイライトを入れる上では幾つか注意点があります。以下、列挙していきます。
- AIイラストはそもそも目の表現を苦手とするところがあり、ハイライトの完全な制御は難しい部分があります。特に生成AIか判別するうえで、目のハイライトを見ればわかる場合もまだまだ多くある状態です。
- 今回の生成例もそうですが、プロンプトはある程度効いていても、ハイライトとしての正確性がやや出にくく、AI特有のあやふやで少しごまかしたような表現になりやすいことは注意点かなと思います。
- 全体的に、ハイライトのプロンプトが、瞳だけではなく、画像全体のスタイルにも影響する傾向があります。例えば、星形のハイライトとすると、背景にも星が出てきたりします。こういった部分については、生成後に画像を修正する必要があるかと思います。(今回はそんなに修正を入れていません)
まとめ:目のハイライトをコントロールして表情を変えてみよう
本記事では、AIイラストにおける目のハイライトのプロンプトについて解説してきました。目のハイライトは、キャラクターの表情にも大きくかかわりますし、個性を出す上でも効果的です。今回紹介してきたプロンプト例が、画像生成の参考になると幸いです。
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