Runwayから、最新バージョンであるGen-3 Alphaがリリースされました。本記事では、その使い方と、前評判通りの実力なのか、Gen-2やDream Machineと比べてどうか簡単にレビューしていきます。
Runway Gen-3 Alphaとは?
7/2にRunwayから 最新の動画生成AIであるGen-3 Alphaがリリースされ、誰でも使用できる状態になっています。前世代のGen-2と比較すると、Gen-3 Alphaは動画の品質、動きの一貫性、生成速度において大幅な改善がなされているというのが触れ込みで、デモ動画のクォリティの高さから期待が高くなっていました。
仕様面で現状で分かっている主な特徴は下記の通りです。
- 現時点ではテキストプロンプトのみ対応
- 有料プランにアップグレードしないと使えない
- 10秒の動画で1クレジット掛かる
- 動画時間は5秒、10秒
- 解像度は720p(1280×768)
- 生成に要する時間が短い(~1分程度)
有料プランでしか使えないこと、テキストプロンプトしか対応していない点は残念な点ですね。
7/30追加 Image to videoへの対応が発表されました!こちらの記事でまとめています。
Gen 3の始め方と使い方
次に実際の始め方について説明していきます。今回はスマホ(Android)で試していますので、スクリーンショットもスマホ版のものです。アプリ版がなかったので、webでの操作になります。
生成に掛かる待ち時間は1分くらいで、Dream Machineと比較すると短いです。生成された動画はアセット(open assetからいけます)の方にあります。
実際に使ってみた感想
まずプロンプトについてですが、これはRunwayの公式HPに詳しく記載があります。下記リンクからアクセス可能です。
長いので、以下要点だけ抜粋したものになります。
- ベースプロンプトはカメラワークとシーン、詳細といった感じで分割すると効果的。
具体的な構成は、[camera movement]: [establishing scene]. [additional details]. - 強調したいことは、プロンプトの各所で繰り返したほうが良い。
- カメラスタイル、移動速度、照明スタイルといったキーワードによって、動画スタイルは変わる。またプロンプト全体とキーワードの一致が大事 (広角ショットで肌の質感を含めても効果薄い)。
プロンプトと実際の生成結果
それでは実際に試しで動画生成した結果を紹介します。プロンプトとしては、HPのベースプロンプトを元に作成した、下記テキストとしています。
プロンプト:
[camera movement]: Panning shot
[establishing scene]: A serene forest clearing at sunrise
[additional details]: Rays of sunlight filter through the trees, illuminating a small stream and a deer drinking water.
生成された動画がこちらです。
初回からかなり高品質な動画が生成出来ています。きちんとプロンプトを反映していて、「鹿が森の木漏れ日の中で水を飲む様子」となっており、また幻想的な雰囲気でリアリティも高い出来栄えです。鹿の動きもかなり滑らかで、再現性が高いと感じました。
また、動画全体を通して、出てくる動物や風景に一貫性が高い点も高く評価できる点ですね。
前世代のGen2と比較すると、品質面、一貫性いずれも大幅な改善がなされていて、もはや別次元にあると思いました。
Luma Dream machineと比較しても、全体的な画像品質は高いですし、プロンプトも守ってくれる印象です。ただDream machineは無料でも使える点や、画像からの動画生成もできる点にメリットありますし、アップデート頻度も高いので、現時点で結論づけるのは難しいと思いました。またジャンルによる得手不得手がおそらくあり、依然としてガチャ要素も大きいはずなので、総合的に判断していく必要はあるかと思います。
なお、Dream Machineの概略は下記記事で説明していますので、良かったらご覧ください。
まとめ
前評判通り、Runway Gen3はかなり高品質な動画生成が可能でした。正直言うとデモ動画は誇張されたものかなと思っていましたが、全くそんなことはなく、既に実用に耐えそうなレベルにあると思えます。
Dream Machineもそうですが、動画生成AIはここ数週間でかなり進歩したような印象です。競争が激化しているので、今後も品質・機能面の向上がなされていくのかなと思います。また本命の「Sora」も控えていますし、今後どうなっていくか楽しみですね。
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