今回はAIイラストにおける髪型のプロンプトについて焦点を当てていきます。髪型はキャラクターの個性や雰囲気を決定づける上で非常に重要です。また髪型を自由にカスタマイズできると、創作の幅が大きく広がります。本記事では、基本的な髪型から少し変わった髪型まで、キャラクターの髪型に関する各種プロンプトの具体例を、実際に生成した画像例を合わせて詳しく解説していきたいと思います。
本記事ではChatGPT(DALL-E 3)での画像生成例を示しています。ChatGPT (DALL-E 3)におけるプロンプトの記載の仕方全般については下記記事で紹介していますので、よろしければこちらもどうぞ。
AIイラストにおける髪型プロンプトの重要性
AIイラストの作成において、どういう髪型にするかはキャラクターの個性や雰囲気を大きく左右します。特に下記の観点において、重要な役割を持っています。
- 個性の表現: 髪型はキャラクターの個性を強調するのに重要ですよね。独自の髪型とすることが出来れば、他のキャラクターと差別化も可能です。
- ストーリーの補完: 髪型にはキャラクターの背景やストーリーを補完する役割もあります。例えば、歴史的な設定に合わせた髪型を選ぶことで、世界観がより深めることが可能です。
- デザインの多様性: 髪型のバリエーションは、キャラクターデザインの多様性に繋がります。
- 感情の表現: 髪型はキャラクターの感情や気分を表す手段としても機能します。良い例としては、ぼさぼさになった髪型はストレスや疲労を示したりもします。
例えば下記のAIイラストの生成例では、髪型以外の画風などのプロンプトを同一としていますが、単純な外観の違いももちろんですが、個性の違いも感じられます。ふわっとしたツインテールだと繊細で儚い感じがありますが、高めの位置にまとめられたポニーテールだと自信ありげな印象が出てきているかと思います。
髪型の長さ別プロンプト
髪型の基本はやはり「長さ」から。髪の長さが違ってくると、キャラクターの印象がガラッと変わりますよね。ここでは、ロング、ショート、ミディアム、それぞれの髪型にぴったりなプロンプトの例と、実際に生成した具体例も合わせて紹介します。
ロングヘア
ロングヘアの髪型は女性らしい印象を作りたいときにピッタリ。髪の動きや質感をしっかり指定することで、より自然な表現ができます。
- プロンプト例: “long, flowing hair”
- ポイント: “long, flowing”(長く流れる)で髪の長さと動きを表現しています。基本的には”long hair”だけで問題ありません。
ミディアムヘア
ミディアムヘアは長さ的にはバランスのとれたヘアスタイルで、柔らかさと動きが欲しいときに最適です。上手くいかない場合は、肩にちょうどかかる長さを指定するのがコツとなります。
- プロンプト例: “medium-length hair”や”shoulder-length hair”
- ポイント: 単純にミディアムヘア「medium-length hair」でも良いですし、「shoulder-length」で肩の長さを指定するのもアリです。
ショートヘア
ショートヘアは元気で活発な印象を与える髪型ですよね。エッジの効いたデザインや、少し遊び心のあるレイヤーを加えるのもポイント。
- プロンプト例: “short hair”
- ポイント: 単純にショートカットになりますが、ここでは更にさらさら感を出すために、”sleek and smooth”を入れています。
更にベリーショートの髪型した例です。これもほぼ同様で、”with very short hair”とするだけです。相対的に、より短い感じが出ているかと思います。
髪型のスタイル別プロンプト
続いて髪型の具体的なスタイル(ヘアスタイル)になります。これによって、キャラクターの雰囲気がガラリと変わってきます。ストレートからウェーブ、ツインテールやお団子など、各種各様な髪型の事例を見ていきましょう。
こちらも同様にプロンプト例と実際の生成画像を合わせて紹介していきます。
ストレートヘア
ストレートヘアはクールで知的な印象を出せる髪型です。滑らかさやツヤ感を強調すると、なおリアリティが出てきます。
- プロンプト例: “straight hair, sleek and smooth”
- ポイント: 「straight hair」で髪型を指定しつつ、「sleek and smooth(ツヤツヤで滑らか)」で質感を指定することで、より印象的なストレートヘアとしています。
カールヘア・ウェーブヘア
カールやウェーブのかかった髪型は、動きや柔らかさを表現したいときにおすすめです。
- プロンプト例: “wavy hair with soft, loose curls”
- ポイント: 「wavy(ウェーブ)」で全体的な流れを、「soft, loose curls(柔らかいゆるいカール)」で髪の質感を示すことで、動きのある髪型となります。
以下はウェーブの掛かったミディアムヘアとした例(プロンプト:medium-length wavy silver hair)。こちらも通常よりもおしゃれな感じになります。
ツインテール
ツインテールは可愛らしい印象を与える定番スタイルの髪型です。髪を結ぶ位置を指定することで、違ったニュアンスを出すことができます。
- プロンプト例: “high twin ponytails”や”styled into twin tails”
- ポイント: 「high twin ponytails(高めのツインテール)」だと位置が特に明確になります。「tightly tied」でしっかり結ばれた感じをプラスするのも良いかと思います。
以下派生した例として、お団子ツインテールの髪型として生成した例です。
また以下は、短いツインテール(styled in short twin-tails)かつ、低いポジション(tied at a low position on both sides of her head)として指定して画像生成した髪型の事例です。このようにツインテールだけでも、様々に髪型を変化させることが可能です。
お団子ヘア
お団子ヘアは可愛らしさと大人っぽさを兼ね備えた印象になります。ゆるめに崩すと、ナチュラルな雰囲気も演出できます。
- プロンプト例: “messy bun, with loose strands framing her face”
- ポイント: 「messy bun(少し乱れたお団子)」でラフな印象を作り、「loose strands(緩い髪の毛)」で自然な雰囲気を加えるところがポイントです。
ハーフアップ
ハーフアップは髪の一部をアップして、残りを垂らす髪型です。お団子とストレートの中間的なヘアスタイルで、清楚感があります。
- プロンプト例: “half-up, half-down with flowing curls”
- ポイント:基本的には”half-up”のみで反映してくれますが、ここでは”half-down with flowing curls”とすることで、やや垂らした髪の方をカールさせています。
以下は、垂らした髪をカールさせていない例。このように同じハーフアップの髪型であっても、印象の差が出てきます。
以下は、「三つ編みハーフアップ」(プロンプト:silver hair styled in a braided half-up)の髪型として生成した例。
ボーイッシュ
ボーイッシュの髪型は中性的な印象を与えたいときに使えます。
- プロンプト例: “short, boyish hair”
- ポイント: 単純にプロンプト中にボーイッシュとする以外に、ショートヘアを組み合わせるのがポイントです。
ポニーテール
- プロンプト例: “hair styled in a ponytail”
- ポイント: 一般的なポニーテールのプロンプト。ツインテール同様に結ぶ位置を上下させても良いかもしれません。
ツーサイドアップ
- プロンプト例: “hair styled in two side-up buns”
ボブカット
- プロンプト例: “hair styled in a bob cut”
前髪のプロンプト
前髪は顔の印象を大きく左右する重要ポイントです。キャラクターに合わせて、パッツンから軽めの前髪など各種スタイルがあります。
パッツン前髪
前髪をしっかり揃えたパッツンは、可愛らしさや少しミステリアスな印象を与えます。
- プロンプト例: “blunt bangs, straight across her forehead”
- プロンプト: 「blunt bangs」でまっすぐカットされた前髪を、「straight across her forehead(おでこにまっすぐ)」でその形を指示しています。
前髪のプロンプト関係は下記記事にて詳細をまとめていますので、こちらをご覧ください。
髪の質感を表現するプロンプト
髪の質感も髪型の印象を左右する部分です。シルキーで滑らかな髪や、縮れ毛でボリューム感のある髪も、プロンプトで指定可能です。
こちらも下記にプロンプトと具体的な生成例を挙げていきます。
シルキー(絹のような)
滑らかで柔らかな髪を表現したいときは、シルキーな質感を強調してみましょう。
- プロンプト例: “silky smooth hair, with a soft shine”
- ポイント: 「silky smooth(シルクのように滑らか)」で質感を表現しつつ、「soft shine」で自然なツヤを入れることで、サラサラ感を強調しています。
縮れ毛
ボリューム感があり、少し縮れた髪の質感を表現したいときに使えるプロンプトです。通常のカールとはまた違った印象の髪型になります。
- プロンプト例: “frizzy curls, with lots of volume”
解説: 「frizzy curls(縮れたカール)」で髪の質感を表し、「lots of volume」でボリューム感を加えます。
髪色のプロンプト
髪型に加えて、髪色を変えるとキャラクターの印象が大きく変わります。自然な髪色から、パステルカラーなど様々な色合いが可能です。
ここでは幾つか具体的なプロンプト例と、実際の生成画像を示します。
ナチュラルカラー
落ち着いた自然な髪色を表現したいときに使えるプロンプトです。
- プロンプト例: “dark brown hair with natural highlights”
- ポイント: 「dark brown(ダークブラウン)」で髪色を指定し、「natural highlights(自然なハイライト)」で深みを出します。
パステルカラー
鮮やかな個性を表現したいなら、パステルカラーの髪色がおすすめです。
- プロンプト例: “pastel pink hair with blue highlights”
- ポイント: 「pastel pink(パステルピンク)」で鮮やかな色を指定し、「blue highlights(青いハイライト)」でアクセントをつけています。
二色の髪色のプロンプト
更に個性的な髪色として、複数の色の髪とすることも可能です。
- プロンプト例: “two-colored hair in red and silver”
- ポイント: 銀色と赤色の2色の髪色としています。この場合はツートンカラーっぽくなります。
続いて、下記は3色の髪色とした事例です(プロンプト:three-colored hair in silver, blue, and purple)。こちらは毛先にかけてグラデーションが掛かっています。
ヘアアクセサリーを使った髪型のプロンプト
リボンなどのアクセサリーを髪型に取り入れると、一気にキャラクターの雰囲気が変わります。
リボン
リボンを使った髪型は、可愛らしく華やかな印象を与えます。
- プロンプト例: “hair tied back with a velvet ribbon”
- ポイント: 「tied back with a velvet ribbon(ベルベットのリボンで束ねられた)」とすることで、リボンの素材感も同時に指定します。
以下はツインテールの髪型と白色のリボンを組み合わせて生成した例。
その他特殊な髪型プロンプト
最後に、少しユニークで個性的な髪型のプロンプトを紹介します。具体的には、編み込みやモヒカン、アフロなどの髪型を取り上げます。
アフロヘア
アフロヘアはボリューム感が特徴的で、インパクトのあるスタイルです。
- プロンプト例: “afro hair, voluminous and dense”
- ポイント: 「afro hair(アフロヘア)」でスタイルを指定し、「voluminous and dense(ボリュームがあり密度の高い)」で髪の質感を強調します。
編み込み
複雑な編み込みスタイルは、キャラクターに独特の個性を与えます。
- プロンプト例: “intricate braids cascading down her back”
- ポイント: 「intricate braids(複雑な編み込み)」と、「cascading down her back(背中に垂れ下がる)」で長さを指定します。
ツートンヘア
- プロンプト例: “two-tone hair”
- ポイント: ツートンヘアーを使うと、髪型にアシンメトリーな感じが出せます。ただ服装もツートンカラーに変化していて、この辺が厄介です。
お姫様ヘア
- プロンプト例: “hair styled in a princess hairstyle”
- ポイント: お姫様ヘアとすると、全体的に気品が出てきます。
ボサボサの髪型
- プロンプト例: “with messy, tousled hair”
- ポイント: ぼさぼさ髪は、”tousled hair(乱れた髪)”で生成できます。寝起き、強い風などによって乱れている様子を再現する際に使えるのではないでしょうか。
更にぼさぼさにしたい場合は、”chaotic, wildly tousled hairstyle”などとすると、下記のように爆発した髪型となります。
まとめ:髪型のプロンプトを使いこなして魅力的なAIイラストを作ろう!
本記事では、AIイラストの具体的な髪型プロンプトについて事例を合わせて解説してきました。色々なヘアスタイルでのキャラクターが作成でき、自由度も比較的高いため、どのようにカスタマイズしていくかは自分次第です。使いこなせれば多様で魅力なキャラクター生成が可能となってくるかと思います。
ここでは紹介していない、センター分け、オールバックなどの前髪が関わってくるプロンプトに関しては下記記事で詳しく紹介していますので、よろしければご覧ください。
また、AIイラスト全般に関するプロンプトについては下記記事にてまとめています。こちらも参考にご覧ください。
コメント