今回は、画像生成AIにおいて、アニメ風イラストを生成するためのプロンプトについて取り上げます。アニメ風の画像を生成する際には、どのようなスタイルとしたいかによって、選択するプロンプトも色々あります。本記事では、さまざまなプロンプト例と実際の生成事例を挙げながら、理想のアニメ風イラストを描くためのヒントとなるよう、解説していきます。
本記事ではChatGPTを用いた画像生成を行っています。詳細については下記記事にてまとめていますので、よろしければご覧ください。
1. 基本のアニメ風イラストプロンプト
まずはアニメ風イラストを生成する基本のプロンプトからです。以下に、4つのプロンプトを紹介していきます。プロンプトに応じた、実際の画像生成例も合わせて示していきます!
- anime-style illustration
最も基本的なプロンプト。全体的な「アニメ風」のタッチを指定します。このプロンプトだけで、キャラクターも背景もアニメ調に近づけられるので、とりあえずであれば、これを使っておけばOKです。
- anime character portrait
キャラクターの顔を中心に、表情や目の輝きなどに焦点を当てて描くことが可能です。顔のアップや、細かい部分にこだわりたいときや、アイコン向きのイラストが欲しいときにピッタリです。
- studio anime style
プロのアニメスタジオ風のタッチ。色彩鮮やかで陰影が細かく設定されます。背景も含めて全体の統一感がある雰囲気となります。
- manga-style illustration
漫画風のスタイルです。漫画らしい太めのラインやトーン使いになるので、少し力強い線や細かい表情が強調されます。キャラクターが動き出しそうな躍動感も出しやすいです。
2. アニメ風イラストのスタイルを応用したプロンプト例
続いて応用編です。基本のアニメスタイルに加えて、さらに雰囲気を深めた「アニメ風イラスト」のプロンプト6種類を紹介してきます。こちらも実際に生成した画像例も合わせて示していきます。
- shoujo manga illustration
少女漫画風で、優しさやロマンチックさを演出したいときにおすすめです。大きな瞳、細かい髪の描写で、ちょっと夢見がちな雰囲気に。
- shonen anime style
元気で活発な少年漫画風のスタイル。ダイナミックなポーズが特徴で、力強いシーンを描きたいときにおすすめです。
- retro anime style
80年代や90年代のアニメ風に仕上げたい場合におすすめ。少しビンテージ感のある色使いや、シンプルな線が懐かしい雰囲気を出してくれます。
- digital cel-shaded anime
デジタルアニメ特有のくっきりしたセルシェーディング(影付け)が特徴的なスタイルです。色のトーンがしっかり強調され、陰影がはっきりした、現代的なアニメキャラクターを表現できます。
- moe anime character
萌えキャラ特有の可愛らしいスタイルで、キャラクターがより柔らかく、親しみやすい雰囲気に。大きな目と丸みのある顔つきのイラストを生成することができます。
- fantasy anime style
ファンタジーアニメ風で、魔法や異世界をイメージしたキャラクターや背景に。
3. シチュエーションや背景を含めたプロンプトの具体例
アニメ風イラストの場合、その世界観をもっと引き立たせるためには、シチュエーションや背景も一緒に指定するとより効果的です。プロンプトにキャラクターの行動や背景を含めることで、さらにイラストに奥行きが出てきます。こちらもプロンプト例を見ていきましょう。
- fantasy anime character in a magical forest
魔法の森でファンタジー風のキャラクターを描きたいときに。magical forestとすると、幻想的な光と植物によって、異世界風の世界観になります。
- slice-of-life anime scene with friends at a cozy cafe
カフェで友達と過ごす日常系のシーン。落ち着いたカフェの雰囲気と和やかな談笑のシーンを描写することができます。
背景のプロンプトに関しては、下記の記事で詳しく紹介していますので、こちらもどうぞご覧ください。
4. アニメ風イラスト作成時のプロンプトのコツ
また単純に「アニメ風イラスト」と指示するだけではなく、さらにイメージをプロンプトに加えて、詳細に指示することによって、より理想とする画像の仕上がりに近づきます。ここではアニメ風イラストで追加した方が良い点をまとめています。
- 具体的なキャラクターの特徴を追加
キャラクターのポーズ、表情、髪型、服装などを細かく指定すると、よりイメージ通りに仕上がります。例えば「長い髪を風になびかせる、笑顔の少女」「真剣な表情で剣を構える少年」など。 - 感情やムードを表現
「joyful(楽しそう)」「melancholic(物悲しげ)」など、感情やムードを追加することで、キャラクターの表情がより魅力的になります。 - 背景や小道具を加える
キャラクターだけでなく、背景や小道具を追加すると、シーンのリアリティが増します。たとえば「青空と白い雲が浮かぶ広大な草原」「図書館で本を読む少年」など、情景も一緒に伝えましょう。
実際の生成事例を見ていきましょう。実際に、表情、髪型、服装、ポーズ、背景などを指定したものが下記画像になります。このように、ディティールに凝っていくと、アニメ風イラストの画風の範疇であっても、イラストのオリジナリティを高めることが可能です。
なお、表情、髪型、服装については、それぞれ下記記事にて紹介していますので、よろしければこちらもご覧ください。
5. アニメ風のプロンプト例のまとめ
本記事では、アニメ風イラストを生成するための方法について、10個のプロンプト例で解説してきました。今回紹介した各プロンプトと特徴に関して、改めてまとめた表が下記となります。
プロンプト | 特徴 |
---|---|
anime-style illustration | 基本的なアニメ風スタイルを再現 |
anime character portrait | キャラクターの表情や顔の表現を重視 |
manga-style illustration | 漫画的な線やトーンを強調し、キャラクターの動きや感情が引き立つ |
studio anime style | プロのアニメスタジオ風のタッチで、色彩や陰影が細かく表現される |
shoujo manga illustration | 少女漫画風の繊細なタッチ、大きな目やロマンチックな雰囲気 |
shonen anime style | エネルギッシュで動きのある少年アニメ風、アクションや冒険シーンに最適 |
retro anime style | 80~90年代のレトロなアニメ風で、懐かしいビンテージ感がある |
digital cel-shaded anime | デジタルアニメ特有のくっきりしたセルシェーディングで、色のコントラストが際立つ |
moe anime character | 大きな目と丸みのある顔、柔らかいタッチで「萌え」キャラを表現 |
fantasy anime style | ファンタジー風で、魔法や異世界を感じさせるデザインや背景に最適 |
今回紹介した内容がAIイラスト生成時のお役に立てると幸いです。また、各種プロンプトについては、下記記事にてまとめていますので、こちらもご覧ください。
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